COLUMN
2026.10.26
- コラム
還暦の写真撮影の前に 干支が60年で一巡する「還暦」の数え方
還暦を迎える家族の写真撮影や、夫婦そろっての記念の撮影を考えるとき、そもそも「還暦」が何を数えた言葉なのかを知っておくと、写真に添える言葉を選ぶ手がかりになります。ここでは、国立天文台暦計算室の用語解説と暦Wikiをもとに、干支(えと)の仕組みと還暦の数え方を順に見ていきます。
還暦は干支が一回りすることから生まれた呼び名
十の文字と十二の文字の組み合わせ
国立天文台暦計算室の用語解説によると、六十干支は古く中国から伝わったもので、十干と十二支を組み合わせ、長い年数や日数を数字の代わりに表すのに使われてきました。十干十二支という呼び方もあります。十干は陰陽五行説と結びついていて、暦Wikiの十干のページには、それぞれの文字と読みが次のように並んでいます。
- 甲(きのえ)=木の兄
- 乙(きのと)=木の弟
- 丙(ひのえ)=火の兄
- 丁(ひのと)=火の弟
- 戊(つちのえ)=土の兄
- 己(つちのと)=土の弟
- 庚(かのえ)=金の兄
- 辛(かのと)=金の弟
- 壬(みずのえ)=水の兄
- 癸(みずのと)=水の弟
十二支は子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の12で、もとは12か月の順番を示す記号だったものが、のちに動物と結びつけられたとあります。年賀状に申年や巳年と書くのも、十二支を年に当てた使い方として暦Wikiで紹介されています。
組み合わせが60通りになる理由
ただし、10の十干と12の十二支を、考えられる全部の組み合わせで並べるわけではありません。甲・丙・戊・庚・壬の5つは子・寅・辰・午・申・戌と、乙・丁・己・辛・癸の5つは丑・卯・巳・未・酉・亥と組みになるため、組み合わせは60通りになります。一覧は甲子(きのえね)、乙丑(きのとのうし)、丙寅(ひのえとら)と続き、最後の癸亥の次は最初の甲子に戻って、同じ並びをくり返します。
用語解説は、干支が60年で一回りすることから、60歳になることを還暦と呼ぶと説明しています。言いかえると、生まれた年と同じ組み合わせの干支がもう一度めぐってくる節目が、還暦にあたります。
干支は年のほかに月や日付、方角や時刻にも使われてきた
年・月・日付の干支
暦Wikiの説明では、干支とは、十干と十二支の組み合わせで60までの数をくり返し数えていく方法のことです。暦の上では日付の次に書かれ、上段の暦注のひとつに数えられます。年に使う干支は、木星の位置で年を表した方法から変わってきたもので、後漢のころには木星の位置と関係なく干支を順に並べるようになり、それが今も続いていると書かれています。同じページは、壬申の乱や戊辰戦争のように干支で呼ばれる出来事も、干支を数えれば60年の幅の中で起きた年がわかると紹介しています。
月にも干支が当てられ、1年は12か月なので、月の干支は5年で一巡します。その年の十干がわかれば、月の干支もわかる関係になっています。日付の干支は殷の時代の甲骨文にも見られ、明治の改暦の際にも、年や日を続けて数えるのに便利だとして暦に載せるよう達しが出されたとあります。月の初日にあたる朔日の干支は月朔干支、二十四節気の日の干支は節気干支と呼ばれ、古い文書に書かれた干支から、その日付や使われた暦法を絞り込むのにも役立てられています。
方角と時刻を表す十二支
暦Wikiの十二支のページでは、北を子として東回りに名前を当てていくと説明しており、子(北)と午(南)を結んだ線が子午線、卯(東)と酉(西)を結んだ線が卯酉(ぼうゆう)線です。北東は丑と寅のあいだにあたるので「艮(うしとら)」、南東は辰と巳のあいだなので「巽(たつみ)」、南西は「坤(ひつじさる)」、北西は「乾(いぬい)」と呼ぶこともあると書かれています。時刻の表は定時法によるもので、1つの支が2時間ずつを受け持ち、次のように並んでいます。
- 子(ね):23時から1時
- 丑(うし):1時から3時
- 寅(とら):3時から5時
- 卯(う):5時から7時
- 辰(たつ):7時から9時
- 巳(み):9時から11時
- 午(うま):11時から13時
- 未(ひつじ):13時から15時
- 申(さる):15時から17時
- 酉(とり):17時から19時
- 戌(いぬ):19時から21時
- 亥(ゐ):21時から23時
また、1日を12に分けて十二支を当てる方法を十二辰刻といい、不定時法でも十二支を使うため、どちらの決まりによる時刻かに気をつける必要があるとしています。
家族が集まる日を暦で確かめる
長寿を祝う日としては、国民の祝日の敬老の日があり、国立天文台の解説では、長年社会のために尽くしてきたお年寄りを敬い、長生きを祝う日と紹介されています。日付は9月の第3月曜日で、9月15日から21日のあいだで年ごとに動きます。国立天文台が発表した暦要項では、令和8年(2026年)の敬老の日は9月21日、令和9年(2027年)は9月20日です。還暦の記念の撮影を、家族が顔をそろえやすい祝日に合わせたいときは、こうした暦の発表で日付を先に押さえておくと予定を立てやすくなります。
まとめ
還暦は、十干と十二支でできた60通りの干支が、60年で一回りすることにちなむ呼び名です。干支は年だけでなく、月や日付、方角や時刻を表すのにも使われてきました。還暦の写真撮影を考えるときは、本人の生まれ年の干支を六十干支の一覧で確かめ、その読み方を記念の言葉に添えるといった使い方もできます。一覧のひらがなの欄は日本式の読み方、カタカナの欄は音読みで、「弟」と十二支の読みのあいだに「の」を入れて乙丑を「きのとのうし」と読む習慣も、用語解説で確かめられます。
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参考にした資料
出どころのページは、どれも2026年10月13日に開いて内容を確かめました。



